今年も残り少なくなってきました。年末といえば、会社員の方は年末調整の時期です。
 
年末調整で住宅ローン控除を受けたり、税金が戻ってくるのを楽しみにしている方も多いでしょう。実はこの住宅ローン控除、今年は税源移譲が行われたため、少し注意が必要です。
 

 
1.まずは「税源移譲」についておさらいしましょう
 
地方分権を進めるために、国から地方へ税源を移し替えること、これが「税源移譲」です。これにより、国税である所得税は1月から5%~40%の6段階に、地方税である住民税は6月から一律10%になりました。税源移譲は単なる税源の移し替えなので、所得税・住民税を合わせた負担は変わりませんが、ほとんどの人の場合、1月から所得税が減り、6月から住民税が増えました。定率減税の廃止も重なって、住民税がドーンと増えてびっくりされた方も多かったのではないでしょうか。(⇒3月28日のハナコ日記もご覧ください。)
 

 
2.今年から住宅ローン控除は選択制 になっています
 
マイホームを取得し、住宅ローンを利用している人が一定の要件を満たすと、住宅ローン控除を受けることができます。年末のローン残高の一定割合が所得税から控除されるしくみです。
 
住宅ローン控除は、平成20年入居分で終了することが決まっていますが、今年行われた税源移譲により、所得税額が減る入居者については減税総額が目減りしてしまうという可能性が出てきました。そこで、平成19年と平成20年の入居者のために、従来からの控除期間10年の制度に加えて控除期間15年の制度が新設され、いずれかを選択できるようになりました。
 
両者の違いは、控除期間と控除率。控除できる総額は同じですので、高い控除率で短く受けるか、低い控除率で長く受けるかの選択になります。ポイントはご自身の所得税額。住宅ローン控除は、最大控除額の範囲でご自身が払った所得税額まで控除されるものなので、所得税額を確認して、メリットを大きい方を選択しましょう。(⇒図①参照 クリックすると大きくなります。)
 

 

 
3.住宅ローン控除の調整措置があります「市町村民税・道府県民税住宅借入金等特別控除」
 
既に住宅ローン控除を受けている人については、税源移譲で所得税が減ることにより、年末調整で還付される税額が昨年より減ってしまうケースがでてきます。所得税が減ったために所得税から控除しきれなかったという場合のために、その分を翌年の住民税から控除できるという措置が設けられました。
 
ただし、この措置を受けられるのは、平成11年から平成18年までの入居者で、平成19年以降も住宅ローン控除を受けている人に限られ、申請も必要になります。年末調整をした人はお住まいの市町村に所定の申告書を提出し、確定申告をする人は確定申告時に一緒に申告書を提出します。会社員の場合、所得税からの控除を受ける際は1年目に確定申告をし、2年目以降は年末調整で手続きを済ませることができますが、この住民税からの控除は毎年申告が必要になります。面倒ですが忘れないよう申告してください。(⇒図②参照 クリックすると大きくなります。)