サラリーマンの方やそのご家族は“健康保険組合”がある会社は「組合健保」に、組合がない会社の方は「健康保険」(政府管掌健康保険)に加入していますよね。その「政府管掌健康保険」が変わったのはご存じでしょうか?
 
変わったといっても、直接には大きな変化がないので、気付かない人も多いと思いますが、身近な健康保険のことなので、知っておくといいでしょう。
 

 
主に中小企業等のサラリーマンとそのご家族が加入している「政府管掌健康保険」は国(社会保険庁)が保険者となって運営していましたが、平成20年10月からは全国健康保険協会(協会けんぽ)が運営することとなりました。 これは、「消えた年金問題」などの様々な問題などから、社会保険庁の廃止がきまったことで、平成22年1月から年金の運営業務は「日本年金機構」が、平成20年10月から健康保険事業は「全国健康保険協会」が担当することになったというわけです。それに伴い職員も公務員から民間に立場がかわります。組織は本部と47都道府県支部で構成されて、地域に密着した健康保険の運営を目指すそうです。
 

 
けんぽ協会は被保険者証の発行、保険給付、レセプト(診療報酬明細書)の点検、健診や保健指導等の保健事業などを実施する予定です。
 
今後交付される新しい被保険者証(いわゆる保険証)は“けんぽ協会”から一人に1枚ずつクレジットカードサイズのカードが発行されることになります。今までの保険証は切り替えが完了するまで引き続き使用できます。
 

 
健康保険で一時身近なものでは(業務外で)病気やけがをした時に、病院にかかって一部自己負担(3割)の医療費を支払う時に、医療費の残りは健康保険から支払ってくれるという制度ですが、今後も保険給付の内容は変わりません。その他の高額な医療費の場合の負担の限度額、傷病手当金などの現金給付の金額や要件なども変わりません。
 

 
ただし、保険料については当面、これまでの保険料率8.2%のままですが、1年以内に、都道府県別に保険料率が異なるようになります。2003年度の医療費を基に厚生労働省が試算したところによると、最低は長野県の7.6%で最高は北海道の8.7%となり、両県の差は1.1ポイントとなってしまうそうです。そのままだと高齢者が占める割合が高い県や、所得水準の低い県ほど同じ医療費でも保険料率が高くなってしまう可能性があるので、都道府県間で財政調整をした上で、地域の医療費を反映した保険料率を設定することとなっているようです。
 

 
組合健保についても、後期高齢者医療制度への拠出金の増加や、高齢化による医療費の増大などから、収支の悪化により組合健保を解散して、政管健保に移る組合も見受けられましたが、「協会けんぽ」の保険料率も、全体としては今後上昇することは避けられないのではないでしょうか。
 

 
日本は世界一の長寿社会であることは非常に喜ばしいことですが、その半面、高齢化で年金や医療費の支出が増えていく現実も私たち一人一人が受け止めていかないといけないですね。