米国経済の不振などから、米ドル/円の為替レートは歴史的な円高水準となっています。2010年10月29日現在、米ドル/円は80円ほど。この水準となるのは1995年4月以来。投資の基本は「安い値段で買って高い値段で売る」ということを考えれば、米ドルは15年前の水準まで安値となっており、いつかはドル高円安になると考えるのであれば、現在は米ドルを安く買う絶好のチャンスのようにも思えます。ただ、長期的にみてドル高円安になったとしても短期的にはまだまだ円高傾向が続く可能性もあり、どのタイミングで買ったらいいのか悩むところでもありますね。このような場合は、投資できる金額を一気につぎ込むのではなく、一定金額づつ毎月投資するような方法で投資のタイミングを分散して買うとリスクを軽減することもできます。これを「ドルコスト平均法」といい、外貨投資以外にも株など値動きがあるものに投資するときリスクを軽減する方法として有効です。
 
例えば2010年の1月から10月まで月末に毎月1万円づつドルを購入した場合と、1月に10万円全額投資した場合で比較したものが以下の表です。
 
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同じ10万円の投資でも毎月1万円づつの投資をした場合の方が多くのドルを購入できたことになります。10万円を1月の全額投資した場合は、この後1ドル=90円にもどらなければ損失となりますが、毎月1万円づつ投資をした場合は1ドル=87.64以上の円安にもどれば利益がでることになります。(手数料・利息等を一切考慮しない場合)
 

 
このように、投資のタイミングを分散しながら、長期的に考えることでリスクを軽減することもできそうですね。また、米ドルだけに頼るのではなく、複数の通貨に分散投資する方法もリスクを軽減する一つの方法になるでしょう。